たのしい気持ちで箱に詰めて、うれしい気持ちで蓋を開ける。
本特集で登場する3人の料理家さんのお弁当づくりを聞いていると、お弁当は言葉のないお手紙のようだと感じます。食べる人のことを想像したり、相手の反応をたのしみにしたり。お弁当づくりをたのしむきっかけになればうれしいです。
おかずを4、5品準備しなきゃ。そんなことはありません。限られた朝の時間でも、さっと。たった2品でつくるお弁当。ごはんを下地に、丼のようにおかずを詰めるのっけ弁です。
日々のことだから、まずは"つづけられること"を考えてみました。
広沢京子さん
2品弁当をつくってください、とお願いしたのは、茅乃舎公式instagramの料理を手掛けてくださる料理家の広沢さん。「2品の時は、メインになるおかずにいろんな食材を使うといいですね。味が単調にならないよう、味つけにも変化を持たせましょう。2品弁当、とっても簡単です」。
近藤直子さん
料理研究家。食べるひと、食材、生産者、うつわ、作家。食に関わるすべてに愛情を向けて創り出される近藤さんのお料理は、こころとからだを目覚めさせてくれます。
かるべけいこさん
料理家。食材のおいしさを生かすかるべさんのお料理は、とてもやさしい。娘さんからのお料理へのリクエストや評価を日々楽しみながら、一日のほとんどを台所で過ごします。
塩揉み野菜は、色のアクセントや箸休めとしてはもちろん、アレンジ食材としても活躍します。例えば、春巻きやスープの具として変身。どんな野菜でも1.5~2%の塩でつくれます。
家族全員のお弁当を一度につくる方も多いはず。途中の工程までは同じでも、最後の仕上げで味を変えて大人用と子ども用に。定番の唐揚げやポテトなどの仕上げを変えてみませんか。
大人味:塩と花山椒を合わせた山椒塩で。
子ども味:ケチャップとマヨネーズを1:1に合わせたオーロラソースで。
半端に余ってしまった野菜たち。みじん切りまでしなくても、千切り野菜で玉子焼きやオムレツの具にできます。卵液に白だしを入れておつくりください。
さまざまな具材を上手に詰める難しさ。ごはんの段差を変えることで、お弁当をきれいに収めることができます。高さのない具の下には、うすくごはんを敷きましょう。味が染みやすい具材もごはんを敷くといいですよ。
料理家・広沢さんに、お弁当づくりに役立つアイテムを選んでいただきました。
ほうれん草などさっと下茹でし、水気を絞ってつけるだけ。お弁当では汁気を絞って。
白だし1:水1でお浸しの浸け汁ができます。具材を入れて約1時間で味が染みます。お弁当の定番の玉子焼きの味つけにも使えて便利です。
ズッキーニを焼いて煎り酒をかけるだけ。千切り人参などを使い、きんぴら風にも。
梅酢が入った煎り酒は、酸味があります。お弁当は、酸味や甘味、醤油味など、おかずの味に変化を出したいもの。煎り酒で野菜を和えたり、炒めたりと重宝しますよ。
糸でくるりと巻いて絞り切ると切り口が美しくなります。
浸けつゆや味つけに、ちょっとだけだしの味がほしい時に役立ちます。お弁当に頻出の味卵もだしつゆで。卵 1個分ならコップなどを使うと少量で全体に味が染みます。
鶏肉を、梅七味と白だしで軽くもみ、片栗粉をまぶして揚げる。
薬味の梅七味は、お肉の下味としても。よくもみ込んで約30分なじませます。焼いたり揚げたりすると、ソースなしで食べられます。
“のっけ弁当”におすすめのミートライス。ひき肉とたっぷりの春野菜を使ってつくりましょう。
材料(2人分)
豚ひき肉
120g
新玉ねぎ
1/4個
春人参
40g
新じゃが芋
1個
野菜だし(袋を破って)【A】
1袋
水【A】
50ml
トマトケチャップ
大さじ1
バター
30g
ごはん
茶碗2杯分
作り方
塩もみしたキャベツを、和風ピクルスの素で和えるだけ。春キャベツでぜひお試しください。
材料(つくりやすい分量)
キャベツ
1/4個
塩
小さじ1/2
和風ピクルスの素
大さじ1
作り方
春野菜をたっぷり入れれば、これだけでお弁当のメインに。鶏肉は一度湯通しすることで、時間が経ってもやわらかな食感が保てます。
材料(2人分)
鶏ささみ
2本
片栗粉
適量
アスパラガス
3本
絹さや
12枚
新玉ねぎ
1/4個
茹で筍
50g
塩
少々
茅乃舎だし(袋を破って)【A】
1袋
酢【A】
大さじ1/2
こめ油【A】
大さじ1/2
ごま油
大さじ1
作り方
ゆで卵を茅乃舎だしつゆに浸けるだけ。前の晩につくっておけば、お弁当にも大助かりです。
材料(2個分)
卵
2個
茅乃舎だしつゆ【A】
50ml
水【A】
50ml
作り方
グリーンピースを茹でる際に、茅乃舎だしを使います。茹で汁はごはんを炊く際にもつかって、おいしい味がしみただし炊きごはんに。
材料(2~3人分)
米
2合
グリーンピース
200g
茅乃舎だし【A】
1袋
水【A】
200ml
塩【B】
小さじ1
うす口醤油【B】
大さじ1
酒【B】
大さじ2
桜の花の塩漬け
8輪
作り方
桜の花の塩漬けは、スーパーやお茶屋さんでも売られています。ない場合は、その分の塩分を、塩やうす口醤油で代用しても大丈夫です。
春ならではの生わかめと新じゃがを使った一品。ごまの風味豊かなドレッシングで和えるだけで完成です。
材料(2~3人分)
新じゃが芋
大1個
生わかめ
60g
白胡麻ドレッシング
大さじ3
作り方
筍は粗みじんでシャキシャキとした食感を楽しみます。魚は、白身魚でも青魚でもおつくりいただけます。
材料(2~3人分)
魚のすり身
500g
茹で筍
80g
玉ねぎ
1/2個
煎り酒【A】
大さじ1・1/2
片栗粉【A】
大さじ1
パン粉
適量
揚げ油
適量
作り方
すき焼き割り下を使った、甘辛い煮物。汁気を飛ばすことでお弁当用のおかずになります。
材料(2~3人分)
わらび(下茹で)
200g
牛肉
120g
すき焼き割り下
大さじ3
作り方
味つけは茅乃舎だしと醤油を少し加えるだけ。あっさりとやさしい味の和えものです。
材料(2~3人分)
クレソン
100g
人参
40g
水
大さじ2
塩
ひとつまみ
茅乃舎だし(袋を破って)【A】
小さじ1/2
醤油【A】
小さじ1/2
作り方
春にうれしい筍と鶏肉を煮物に。柚子胡椒を使うことで、後味が爽やかに仕上がります。
材料(2~3人分)
鶏もも肉
1枚
茹で筍
140g
茅乃舎だし【A】
1袋
水【A】
400ml
醤油
小さじ2
柚子胡椒
小さじ1/2~
作り方
味つけは煎り酒だけ、さっぱりとした味わいのきんぴらです。
材料(2~3人分)
ごぼう
100g
人参
25g
ごま油
小さじ1
煎り酒
大さじ2
すりごま
小さじ1
作り方
春野菜と野菜だしでつくるオープンオムレツ。具材たっぷり、食べやすい大きさに切ってお弁当にも。
材料(1枚分)
じゃが芋
1個
玉ねぎ
1/6個
ベーコン
20g
溶き卵
3個分
グリーンピース(下茹で)
25g
野菜だし(袋を破って)【A】
小さじ1
水【A】
大さじ2
オリーブ油
小さじ1
塩
ひとつまみ
作り方