秋になると
青果店や直売コーナーに、
ころころと太った新生姜が並びはじめます。
夏の間に土と太陽の恵みを
たっぷり蓄え、表皮がみずみずしく
淡いピンクに染まった掘り立ては、
この時季にしか味わえないもの。
優しい丸みのある辛さと、
独特の豊かな香りを生かして、
さまざまな料理の風味付けに
用いることができます。
今回ご紹介するのは、いずれも新生姜をたっぷり使った、混ぜごはんとおからの2品。混ぜごはんには昆布だし、おからには茅乃舎だしを合わせました。
最後に、生姜の豊かな香りや大根のシャキシャキ食感を楽しむおろし汁もご紹介しております。
どれも生姜の辛みと、だしの豊かなうまみが合わさって、箸が止まらなくなりそう。滋味たっぷりの新生姜で、秋の食卓を豊かに彩りましょう。
秋の初めに出回る新生姜は、
皮も身もやわらかく、辛みが優しいのが特徴。
そんな新生姜をたっぷり使って
香り豊かな混ぜごはんを炊いてみましょう。
[B]で千切りした生姜は、炊き込む前に塩をふってしばらくおくと、水気とともにえぐみが抜けて、ごはんが上品に仕上がります。
新生姜の香りとやわらかさを生かすため、肉にはすりおろしを、ごはんには千切りをそれぞれ入れてたっぷり使います。掘って時間が経った生姜を使う時は、辛みに合わせて料理を調節すると良いでしょう。
生姜はごはんにも肉にもそれぞれ混ぜ込んで、
滋味と香味をたっぷり引き出します。
肉は炒め煮することでパサつかずしっとりと。
肉の油とみりんが、ごはんを甘くツヤツヤに仕上げてくれます。
ひと口食べて感じるのは、
生姜の風味と、「昆布だし」の上品なうまみ。
甘辛い豚肉と生姜の相性もぴったりです。
ぜひ新生姜を使ったごはんで、
食卓に秋を演出しましょう。
おからの炒め煮は、
昔から日本人に愛されてきた素朴なおかず。
爽やかな新生姜の風味を加えて、
秋を感じるひと皿に仕上げましょう。
具材は大きさを揃えて細かく刻むのがコツ。それぞれの味を感じながらも、優しい口当たりに仕上がります。
おからを炒める時は、焦がさないように中火でていねいに。さらさらの状態になったら火を止めます。
おからは大豆だけの淡白な素材なので
味の決め手となるのは、「茅乃舎だし」のうまみと風味。
さらに7種類の具が加わることで
複雑な食感と奥深い味わいに仕上がります。
おからはなるべく新鮮で色が白く、
きめが細かいものを選んでください。
具材はごぼうやれんこんを足してもおいしくいただけます。
秋の味覚を工夫して楽しみましょう。
生姜の香りや栄養は、皮の部分が最も豊富。気になる傷みだけをスプーンでこそぎ取ると豊かな香りが立ち昇ります。
適温は10~15℃。室内の適当な場所か、冷蔵庫の野菜室で保管する方法がおすすめです。乾燥すると硬くなるので、ペーパータオルに包んで冷凍用保存袋に入れておくと良いでしょう。