私たちが「これはスーパーで買うもの」と思い込んでいるものでも。
「待てよ、これは自分でもつくれるかしら……って、ついなんでも思っちゃうのよねー」
と、みんなを骨抜きにさせる笑顔で言うのは、料理家のminokamoさん。昨年には「自家製ファーストフード」と名付け、粉100 水50でつくるすいとんのレシピブックを上梓。私たちにさまざまな気づきをくれるのです。
今回も、そのひとつ。自家製ケチャップのご提案です。
「いつものケチャップと違うのは、うまみがすごいあるところ。ひみつはもちろん、だし。今回は焼きあごの入った茅乃舎だしを使うから、どことなく和風感あり。もちろん、野菜だしでも合いそうね」
あとは、できあがりの質感もしかり。
「タネがあったり、漉してなかったり、ミキサーにかけてなかったりする分、むしろ自家製らしさが出ていいのよね。」
ほら、あなたもつくりたくなってきましたか?
では、あらためてご指南いただきましょう。
今日の材料は、こちら。
完熟トマトに玉ねぎ、にんにく、唐辛子、あとは調味料として茅乃舎だしときび砂糖、そして塩。今回も、とてもシンプルです。
中でも大切なのは、完熟のトマトを使うこと。
「買った時、まだ硬かったら冷蔵庫でなく室温で、ヘタを下にして追熟させましょう。その間はお部屋で、トマトの鑑賞を楽しんでみてはいかがかしら?(笑)」
今の時季なら2〜3日が目安。手で軽く押してへこむくらいになると、ミキサーは使わなくてもOK。くずしやすく、甘みのあるケチャップができるようです。
レシピもいたってかんたんですが、仕込みの“がんばるポイント”は、玉ねぎとにんにくをあらかじめすりおろしておくこと。
「量は1/8個分だけど、切ってからすりおろさず、1個のままのほうがやりやすいですよ」
へたをとって湯むきしたトマトは、500〜600gくらい。「大きさがまちまちだし、そこまで正確でなくてもいいですよ」
くずれやすいので、カットしたらそのまま鍋に投入。「アルミ鍋は酸に弱いので、ホーローかステンレスの鍋を選びましょう」
玉ねぎとにんにくのすりおろしも加え、強火で加熱。途中で酢を入れ、混ぜると鍋底が見えるくらいまで10分ほど煮詰めます。
そこに袋を破った茅乃舎だし、きび砂糖、塩、タネをとった唐辛子を入れます。底を回すようにして混ぜ、さらに10分ほどグツグツ。
「調味料が入ると、あらまぁ一気につややかに!また水分が少なくなると、焦げやすくなるので注意して」
ヘラでソースを持ち上げ、もったり小さな山ができるくらいが、できあがりの目安。
「煮詰め具合で味の濃さは変わってきます。お好みでどうぞ」
瓶に詰め、粗熱をとったら冷蔵庫へ。1週間をめどに使い切れるとよいでしょう。
だしケチャップのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
だしケチャップのつくり方
[材料](約200g-220g分)
[作り方]
さて。待ってました!のアレンジメニューです。
「ほんと、なんでもできちゃうわよ。トマトミントスープでしょ、トマトオムレツでしょ、あと納豆に入れてもおいしそう……」
と、思いつく限りの料理を、得意のイラストでスケッチするminokamoさん。あれこれ思いめぐらせるその表情は、なんとも幸せそうです。
今回はその中から選抜した、minokamoさんらしいレシピを教えていただきました。
まずは、こちら。
冒頭でお話しした、すいとんでナポリタンをつくりましょう。
「すいとんって馴染みがないわ」というあなたも、ついつくりたくなるほど、かんたんなのです。
粉1:水2を練って、
ちぎって、ゆでるだけ。
野菜とソーセージを炒めて、すいとんとだしケチャップで炒めればできあがりです。
「もちもちとした歯ごたえが続くので、お弁当にしてもよいかもね」
すいとんナポリタンのつくり方
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すいとんナポリタンのつくり方
[材料](2人分)
ウインナー
4本
ピーマン
1個
玉ねぎ
1/4個
だしケチャップ
大さじ4
植物油
大さじ1
(すいとん生地)
薄力粉
100g
水
50g
[作り方]
チキンライスと言えば、あなたはどちらを思い浮かべるでしょう。
オムライスの中に入っているケチャップライス?もしくは、茹でた鶏肉とごはんをタレでいただくシンガポール風のチキンライス?
このレシピは、どちらもの特徴を組み合わせたユニーク、かつ「きっと間違いない」一品です。
鶏むね肉のだしケチャップごはんのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
鶏むね肉のだしケチャップごはんのつくり方
[材料](2人分)
[作り方]
ただ、もちろんケチャップですもの。ただ「かけるだけ」「添えるだけ」でも、リッパな一品になるんです。
「たとえば、蒸した野菜にだしケチャップ、レモンを添えてモロッコ風の一品にしたり。
そして和食っぽくするなら、油揚げなどいかがでしょう?
「意外なんだけどお揚げさんとの相性がよくて、かんたんなお酒のおつまみにも最高!お客さんにお出ししたら『これは呑めるケチャップだね』と言われました」
魚介系のうまみがじわじわ〜っと感じる、ケチャップの新しい地平に出会いました。
minokamoさん、いつもありがとうございます!
季節の自家製、旬の蓮根でだし福神漬け。
秋の自家製をたのしむ。 さつまいもを煮てジャムに。
茅乃舎だしのご購入はこちら
https://www.kubara.jp/kayanoya/dashi/
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鰹や焼きあご仕立ての和風だしでケチャップをつくるというおもしろさは、自家製だからこそできること。いつもと違った味わいを楽しんでいただきたいです。
袈裟丸