これまで当たり前だと思い込んでいた、カチコチの頭をやわらかくほぐして。今こそ、新しい考えや価値観を身に付けて、自分をアップデートさせたい。そんな気分の春です。
まさに春のように、のびやかでやわらかな発想で、いつも私たちに新しい気づきをくれる、料理家の広沢京子さん。
この春に使いたい食材って何ですか?
そうお尋ねしたところ、出てきたのが、なんとパセリでした。
「パセリってどこか添えものって感じで、あまりメインで使うイメージがないかもしれないけど、意外とおいしいんです。さわやかな風味になったり、ほろ苦さやアクも含めていいアクセントになったりもします。特に春は葉っぱもやわらかいので、使いやすくおすすめですよ」
またパセリに多くふくまれるベータカロテンは、抗酸化や体の免疫を活発にする作用などがあると言われ、熱いまなざしを浴びているようです。
ということで、いつも見てくださってるみなさんも、はじめましてのみなさんも。そう、広沢さんといえば、季節ごとに行なっているインスタライブ。この春のテーマは、脇役を主役に変える!パセリをはじめとした、春の食材の活用法。
とっても楽しみです。
「春は芽吹きの季節。“新”とつく野菜がいっぱいあります。それらと春のパセリを使って、まずは旬づくしのスープを作りますね」
ご登場いただくのは、新キャベツ、新玉ねぎ、新じゃがいもと、野菜界の“新御三家”。
これらに野菜だしのコクとうまみを借りて、さっと煮込んだら、いよいよパセリの出番です。サクサクみじん切りにして「こんなに?」というほど、たっぷり加えます。(たくさん栄養がとれる気がして、なんだか得した気持ち)
「油とともに加熱するとベータカロテンはビタミンAになって吸収率が上がりますし、苦みも抑えられて、食べやすくなるんです」
[材料](2人分)
新玉ねぎ
1/2個(60g)
新キャベツ
1枚(50g)
新じゃがいも
2個
パセリ
20g
アンチョビ
1枚
1袋
水
400ml
オリーブ油
大さじ1
エキストラバージンオリーブ油
少々
[つくり方]
苦みやエグみがあるゆえ、どこか敬遠されがちなパセリ。でも「春の皿には苦みを盛れ」ということわざがあるように、苦みにはデトックスの作用があると言われています。
その正体である「植物アルカロイド」が代謝を促し、体内にたまった余分な熱や水分を体外に排出する。そう!新しい自分へと脱皮する過程に、体が必要とする成分でもあるのです。
「やっぱり苦みのあるもの、食べたくなりますね。山菜ならふきのとうや菜の花、ハーブならクレソンなどを選びがち。何かとムズムズする時期なので、しゃっきりさせたいのかもしれません。
そういう意味ではパセリも好きな苦みのひとつ。
『あのむしゃっとした口当たりが苦手』いう人も、茎をとってあげるだけで、口当たりが全然違うので」
そこで苦みを生かし、パセリを生のまま使ったレシピを考案いただきました。
「ハーブバターの一種ですが、パセリはしっかり苦みもあり経済的なので、たっぷり使えて、活用もいろいろできますよ」
無塩バターをしばらく外に出しておく、またはレンジなどで柔らかくして、袋を破った野菜だし、細かく刻んだパセリを入れて混ぜ合わせます。
ラップに乗せて棒状に包み、冷蔵庫で冷やすとできあがり。「使いたい分だけ、そのまま包丁でラップごと切ると便利です」なるほど!
[材料](つくりやすい分量)
[つくり方]
※冷蔵庫で4〜5日保存可能ですが、お早めにお召し上がりください
シンプルな使い方は、2〜3cm厚のバゲットにパセリバターを10g乗せて、トースターでこんがり焼く。食べているうち、じわじわとパセリの風味が広がります。「あと、炊きたてのごはん2合にパセリバター20gを加えて、混ぜ合わせたパセリバターライスもおいしいですよね」
福岡県の糸島で暮らす広沢さん。海に近く、新鮮な魚がすぐ手に入るとあって、春の魚介とパセリバターを組み合わせたレシピをご考案いただきました。
[材料](2人分)
スパゲッティ
140g
パセリバター
大さじ 2・1/2(45g)
レモン汁
小さじ1
ヤリイカ(刺身用)
50g
[つくり方]
ポイントは鍋からいったんざるに上げず、直接パスタをボウルに入れること。「茹で汁が少し入ってもOKなのと、洗いものも少なくなって、いい方法です」
またイカは刺身用を選ぶことをお忘れなく。パスタの熱で半生になり、レストランの味を、ご家庭でも簡単に味わえます。
「刺身用なのに火を通すなんて……と思うかもしれないけど、うちではよくやりますよ。もともと新鮮ですし、切って骨も抜いてあるので扱いやすいんです」
おっと、このへんで。続きはインスタライブにて、生の声をたっぷりお届けしますから、待っててくださいね。
広沢京子さんに教わる春のパセリ料理|4.9(土)開催
2022年4月9日(土) 16:30〜
茅乃舎公式インスタグラム(@kayanoya.official)にて
雑誌、書籍、広告におけるレシピ制作・スタイリング、飲食店のプロデュース、生産者と消費者を繋ぐ料理会の企画など、幅広く活躍中。現在は、自然あふれる福岡県糸島市に在住。
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