熊本県球磨郡、トンネルを何個も抜けた山奥の山江村に、その栗畑はありました。「季告げ(ときつげ)」の次の商品は、9月に予約開始する「和栗御飯」。その栗を加工してくださる中竹社長を、久原本家の寺原が訪ねました。
※この記事は2020年に取材・作成したものです
中竹:このかぼそい枝を見てください。全然他と違うでしょう?『銀寄』は、葉っぱも細くて黄緑色。利平が栗の王様なら、たおやかで優雅な『銀寄』は、栗の女王樣と呼ばれています。
寺原:女王様というのは素敵です!
中竹:この幹が太いのが利平ですね。銀寄は弱いので、だいたい利平に継木して作ります。
寺原:少しずつですけど、見分けられるようになってきました!
中竹:実は『銀寄』は収穫量も少なく、農家さんの実入りとしては少ない。だから作る人も少ないです。ですが、たいていの栗農家の畑には『銀寄』が何本か植えられているんですね。
寺原:それはどうしてですか?
中竹:もちろんおいしいからですよ!ほっくりして、ほんのり甘くてね…色もきれい。だから自分で食べるなら『銀寄』、となる。今回久原さんで作る、「和栗御飯」にはぴったりだと思います。
中竹:栗といえば丹波や、小布施が有名ですが、実は全国でも熊本県は2位の生産量です。その中でもここ山江村は寒暖差もあり栗作りに向いている。昔から栗栽培が盛んで、うちには140軒の農家が栗を持ち込んできます。
寺原:九州にこんな栗の名産地があることをもっといろんな人に知ってもらいたいですね…!
中竹:私の会社も畑を持って作業をしていますよ。
寺原:この下の畑ですか?
中竹:いやいや、この山一面全部です。4町を1人のスタッフが草刈りしています(笑)
寺原:それはすごい!
中竹:この小さな熊本の山奥の村ですが、少しずつ栗で町おこしをして、今では栗祭りに1万人の人が押し寄せるほどになりました。
中竹:刈っても刈っても草は伸びてくるから毎日草刈りばかりです。昔はね、農薬を散布していました。すごかったですよ…朝からヘリが低空で飛んでね…今はほぼ無農薬です。そのせいかカブトムシのような虫たちもたくさん戻ってきました。
寺原:動物なんかも来るのでしょうか?
中竹:毎日、鹿や猪との戦いです!鹿は別荘を作って家族で来ます(笑)いくら朝早く来ても、泊まり込みにはかなわないですね…!
寺原:これからどんなことをしますか?
中竹:今から実が大きくなり、9月に収穫、そのあとはお礼肥え(よく頑張ったねという気持ちを込めて肥料をあげる)、12月1月で剪定、2月に新植、継木ですね。
一年で一番大変なのは台風です。以前も沢山の木が折れてね…その時は村の人たちが助けてくれました。その感謝は忘れたことはありません。
九州の山奥で、静かに収穫の時期を待つ和栗『銀寄』。皆様の元へとお届けできるのを私たちも楽しみにしています…!
※毎年9月頃にご予約を受け付けております
季告げ 販売ページはこちら
https://www.kubara.jp/tokitsuge/
やまえ栗‐熊本の山奥から、世界をめざして
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