「とにかく万能で、何にでも使える」
と昨今、じわじわとうわさが広まる調味料「煎り酒」のこと、あなたはご存知でしたか?
酒、とありますが、日本酒に梅干しなどを入れてアルコール分を煮切った、いにしえからある調味料です。
歴史をたどると、始まりは室町時代。江戸時代では広く用いられていましたが、より味が強く、より保存がきく醤油に取って代わられてから、利用は徐々に減っていったとか。
ただ利点は、醤油に比べ「素材の風味を生かせる」ところ。そう、いまの時代にはむしろうれしい存在なのです。
茅乃舎では、この「煎り酒」にあらためて注目。
煮切った日本酒に、梅酢と鰹・昆布のだしを加え、オリジナルの煎り酒を開発しました。
煎り酒(150ml入)
通常価格 604 円(税込)
商品を見る煎り酒(300ml入)
通常価格 1,090 円(税込)
商品を見る一度使えばその魅力がきっとわかってもらえると思うのですが、慣れないと
「はてさて、何にどう使えばいいの?」
そこで煎り酒の使い道をたくさん試してくださったのが、料理家のminokamoさん。
「うすくち醤油のような、うまみのある塩気、そこに酸味が少し加わったような。いろんな味が“ほんのり”集合した感じ、と言えばいいかしら。和洋アジア、いろんな料理にも寄り添ってくれそうね」
その1. 冷奴にかける
その2. 素麺にかける
その3. 卵かけごはんにかける
その4. 浅漬けにかける
その5. スープにかける
その6. +わさびでお刺身に
その7. +マヨネーズで鶏ハムに
その8. +ゆずこしょうで餃子に
その9. ポテトサラダに
その10. キャロットラペに
その11. すし飯代わりに
その12. 和なら、野菜のきんぴら
その13. 洋なら、魚のソテー
その14. アジアなら、ガッパオ
その15. 鶏肉とキャベツの煮込み
第一歩は、とにかくかんたんに。冷蔵庫にあるもので、すぐにでも使えるアイデアです。
「醤油と比べてなじみはないけれど、煎り酒の方が豆の味を感じることができるわね。いつもの冷奴が、ちょっとごちそうっぽくなる。茗荷との相性もいい」
「めんつゆほど甘くなくて、品のあるお味。ほんのりとした酸味がいろんな素材と仲良くなってくれるので、具だくさんの冷やし中華にかけてもよさそう」
「卵のコクに、煎り酒の甘みや風味が引き立って、いつもとはまた別のおいしさね。ごはんは炊き立て、浅漬は味が馴染みやすいよう薄切りにしておくのがおすすめ」
「だしいらず、がポイント。お湯にお好みの具を入れて、煎り酒を加えるだけ。卵を入れると、やさしくてまるみのある味になります」
煎り酒だけでもおいしいけれど、薬味や調味料を加えることで、さまざまな料理の「たれ」として使うというアイデアです。
「気をつけたいのは、あまり味が強すぎると、やさしい煎り酒の風味が負けちゃうってこと。そっと寄り添わせるか、アクセントにするか、そのどちらかで」
「一番相性がいいのは白身魚。ただサーモンやマグロなどでも合うので、盛り合わせを買って、いろいろ試してみるのはどうかしら。よかったら、大根のつまにもかけて食べちゃってください」
「発見だったのは、煎り酒+マヨネーズで、クリーミーなドレッシングみたいになるのよ!酸味を足すならさらにレモンやヨーグルトを、アクセントが欲しければ一味唐辛子、白こしょうを加えてもいいわね」
「煎り酒のコクが餃子の味を十分に引き立ててくれるので、ご自身でつくられるなら、にんにくをなしにしたり、あとは鶏肉にしても。ただ煎り酒は繊細なので、ラー油はかけない方が煎り酒を楽しめますよ」
お次は、いつもならば合わせ調味料で混ぜ合わせているレシピを、煎り酒1本でトライしてみました。
「素材によっては、本当に他の調味料を使わなくても味が単調じゃなく仕上がるの。ちなみにオリーブオイルとの相性もいいね」
「煎り酒でつくるなら他の具はなしで、潔くじゃがいもだけの素材で勝負したいところね。塩やマヨネーズを入れなくても、滋味深〜い美味しさになるの。これで十分」
「塩とは明らかに違って、人参そのものの味わいが、じわじわっと顔を出してくる感じ。混ぜたてのシャキシャキッとした食感を楽しんでもいいし、少し時間をおいてもOK」
「炊きたてのあったかいごはん2合に50ccの煎り酒を混ぜるだけで、うまみあるまろやかな味になるから、お子さんも食べやすそう」
「ちらし寿司にするときには、具にも少し煎り酒をかけて、おいて馴染ませておくといいかもね」
では、火を使う料理に煎り酒はいかがでしょう?
「仕上げにかけるほうがシンプルに香りや味が出るけれど、隠し味程度にほんのり効かせたいなら途中で加えてもOK」
ここではいろんなジャンルの料理を試していただきました。
「きんぴらだけど甘くなりすぎず、さっぱりさせたい時に。野菜はなんでもいいけれど、なんだかセロリがとびきり合うのよね。ただ切って炒めて、仕上げにちょっとかけるだけ。本当にあっという間にできるから、ちょっとしたおつまみ、あとお弁当のおかずにも」
「煎り酒を使うと、黒胡椒を使わなくても、より魚のうまみが引き立つ感じ。一緒に野菜も炒め合わせると魚のうまみが絡んで、副菜も同時にできちゃう。最後にハーブを加えても」
「あとはせっかくおいしいだしが出るので、魚をソテーする前に片栗粉をまぶしておくのがポイントね」
「パクチーやレモンに合わせると、エスニック料理にもなります。ガッパオなら鶏ひき肉100gに煎り酒大さじ2(30cc)を入れて炒め、水分が飛べばOK。レモンを仕上げにかけてさっぱり仕上げても良し!さらに異国な気分に」
最後は、煮込みものです。
「他よりも量を多く使うことになるけれど、すごくおいしくなるし、他の調味料も使わなくてすむので、一度試してみて欲しいな」
「鍋に煎り酒と鶏肉を入れて煮込み、火が通ったら取り出して、キャベツなど野菜を入れてさらに煮込むと完成。あますところなく使いましょう」
「美味しい煎り酒をまんべんなく楽しむコツは、鶏肉に片栗粉をかけること。煎り酒のおいしさが鶏肉にしっかりまといます。
鶏肉は手羽先なら6本、もしくは鶏もも肉なら1枚に。煎り酒を80cc入れてから水を半分かぶるくらい入れて、上下返しながら煮込みます。
今回は鍋でおつくりしたけど、フライパンに鶏肉と野菜を一緒に入れて煮込んでも良いですよ」
いろいろ試作していただいた中から厳選し、これぞおすすめ!な15のアイデアを出していただきました。minokamoさん、いかがでしたか?
「つくってみると、改めて煎り酒をちょっと使うだけでいつもの料理が風味豊かになる。しかも、どれもちゃんと素材を生かした美味しさになるのよね。ほんと、何でも来いって感じだな」
あなたも、ほら。煎り酒のこと、気になってきましたか?
煎り酒(150ml入)
通常価格 604 円(税込)
商品を見る煎り酒(300ml入)
通常価格 1,090 円(税込)
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煎り酒には本当にたくさんの使い方がありびっくりしました。この万能な調味料をぜひみなさまにも知っていただきたいです。
編集部