「えっと、あとポテサラもお願いします!」
なんて、お店のメニューにあるとうれしくなって、つい頼みたくなるポテトサラダ。そこには間違いない安心感と、いつもの味とは少し違う期待感、その両方があるのかもしれません。
そんな“お店のポテサラ”をおうちで再現できる、夢のような企画です。
茅乃舎の発祥の地であり「ごはんがおいしい街」としても知られる福岡でたびたび噂に上る、4つの人気店の方々にご協力を仰ぎ、だしを使ったポテトサラダのレシピをご提案くださいました。(感謝、感謝!)。
ほんのひと手間加えるだけで、いつもの味をグッと格上げできる。プロならではの知恵とくふうが凝らされた「だしポテサラ」。
とくとご覧あれ。
まずは天神の少し先、赤坂にある「町屋あかりや」。唐揚げ、豚汁、そしてポテサラ……こころをグッとつかまれ、おなかにホッと染み入る。家庭料理をバージョンアップさせたメニューがそろいぶみの居酒屋さんです。
店主は、畑 麻由子さん。もともとは東京でお店を営んでいましたが、2016年福岡に移転。「福岡は、だしや調味料が違いますよね。焼きあご入りって東京にはないですし、醤油もやっぱり、ちょっと甘い」
今回はそんな「福岡の居酒屋らしさ」をテーマにつくっていただいたのが、その名も「親鶏そぼろとパリパリピーマンのポテトサラダ」。なんだか語感からして、胸おどりませんか?
「こっちでは親鶏も、けっこうスーパーで手に入るんですよね」と畑さん。鶏食文化がさかんな九州では、若鶏のみならず、成長した親鶏も一般的。身が締まった歯ごたえと、じゅわりと脂のうまみが特徴です。さらにパリパリピーマンは“パリピー”とも略され、地元の飲食店で流行している食べ方。氷水で冷やすことで苦みを感じにくく、フレッシュな食感も楽しめます。
つくり方のポイントは、袋を破っただしを、お肉とじゃが芋、それぞれの味付けに分けて使うこと。そうすることで、まんべんなくだしのうまみが引き立つそう。
いただくと、それはすぐさま分かりました。甘くかぐわしい“あの”茅乃舎だし感が、口じゅうに充満。そしてじゃが芋、親鶏、ピーマン、おのおの個性のある食感がリズミカルに訪れ、極め付けに醤油麹のアクセント。食べていて、とにかくたのしい!
福岡らしさ、今っぽさ、そして懐かしさ。すべて感じる、これぞザ・だしポテサラと呼びたい一品でした。
親鶏そぼろとパリパリピーマンのポテトサラダのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
親鶏そぼろとパリパリピーマンのポテトサラダのつくり方
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[材料](4人分)
じゃが芋
400g
玉ねぎ
1/4個
ピーマン
3個(2個は細かいみじん切り、1個は付け合せ用)
親鶏ひき肉(粗目)
150g
適量
[作り方]
次に訪れたのは、久原本家の明太子「椒房庵」の料理が味わえる料理店「めんたい料理 博多 椒房庵」。
ここの明太子がとくだん違うのは、焼きあごだしが効いた上品なうまみ。ふだんお店では、名物の明太子を主役にした「めんたいポテサラ」を供しています。
「ただ、今回はだしが主役ということで、あったかいポテサラにしてみようと思いました」と言うのは、料理人の芳野泰士さん。
たしかにあったかいままいただくことで最後、ふわっとだしの香りが鼻に抜けます。さらにベーコンを使うことで、カリカリの食感だけじゃなく「そこから出たオイルが、じゃが芋を滑らかにしてくれるんです」
さらにアクセントとして、めんたいマヨネーズをとろり。さらに針海苔をのせることで、見目美しく、お店っぽく仕上がりました。そそります。
「だしは今回、減塩タイプを使っていますが、もちろん普通の茅乃舎だしでもよいですよ」と芳野さん。お好みで、どうぞ。
ベーコンと明太マヨの温ポテサラのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
ベーコンと明太マヨの温ポテサラのつくり方
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博多駅から電車で約30分。うららかな緑富む山あいに、ぽつねんとある古い民家を改装した趣あるお店。実はここ、ハンバーガー屋さんなのです。
「極力、シンプルにしたいんです」
そう「バーガートウカ」の店主、村山健吾さんは言います。「うちはパテも塩胡椒だけ。つなぎとか、ソースとか、スパイスとかも一切入れません。いわゆるグルメバーガーとは真逆だけど、その分、小さなお子様からご年配の方まで安心して召し上がっていただけます。」
それは今回、紹介してくれたポテトサラダもしかり。市販のマヨネーズは使わず、味付けはバターとクリームチーズ、そして醤油を少々。その分、野菜だしの「らしさ」が引き立ちます。
さらに、他のお店と異なるつくり方のポイントは、だしの袋を破って調味料として使うのではなく、だし汁でじゃが芋を茹でること。「蓋をして水気がなくなるくらいまで煮詰めて、じゃが芋におだしを染み込ませていく。ほんとにかんたんなんです」
できあがりからして、潔いほどのシンプルさ。だけど物足りない感じは決してなく、さざ波のようにうまみが広がる、深くささるおいしさなのでした。
クリームチーズのだしポテトサラダのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
クリームチーズのだしポテトサラダのつくり方
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[材料](4〜5人分)
[つくり方]
和、洋ときて、最後はエスニック。2022年のオープン以来、食通の人たちで話題となっているタイ料理店「mêek(メーク)」です。
タイ料理で大切とされているのは、甘味・辛味・酸味に、塩味とうまみを加えた、5つの味覚が力強く調和しているところ。
「ちゃんと辛いとか酸っぱいとか、それぞれの味がぼやけないようにしてます」というのは、店主の橋本博さん。これまで数々の名店で研鑽を積んできたゆえの腕が、きらり光ります。
そんな橋本さんに使っていただいたのが、茅乃舎の海老だし。「海老のうまみ、タイでは『カピ』と言われる発酵調味料を使うのですが、海老だしでもかなりその感じが出ますね。入れないと入れるのとでは全然違うと思います」
さらにタレは、ふだんお店で出しているヤムウンセン(春雨のサラダ)で使われているものをベースに、マヨネーズを加えてアレンジ。「レモンの酸味は効かせて、家庭用に辛味は少し抑えめにしています」本来は生の唐辛子がよいとのことですが、なければ一味唐辛子でもOK。
また橋本さんの好きな食感は、完全なペースト状にせず、じゃが芋のごろごろ感を残すこと、とか。
そうして完成したポテサラは、まさに未知の味わい。ちゃんと酸っぱくて、ちょっと辛くて、香ばしい海老のだしがとてもいい仕事をしています。
海老だしのタイ風ポテトサラダのつくり方
詳しいレシピはこちらを押す
海老だしのタイ風ポテトサラダのつくり方
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[材料](3〜4人分)
A
ナンプラー
大さじ2
レモン汁
大さじ2
砂糖
大さじ1/2
粉唐辛子
小さじ1
じゃが芋
中4個
赤玉ねぎ
40g
きゅうり
1/2 本
パクチー
飾り
海老
4匹(ボイルする)
塩
少々
レモン汁
小さじ2
マヨネーズ
小さじ2
海老だし(袋を破って)
1袋
[つくり方]
4つのお店に教えていただいたポテサラは、どれもこれもしっかりお店らしくて、でも「今夜やってみよう」と思える気軽さがうれしい。
何はともあれ、まずは春のおいしいじゃが芋を買いに、行ってらっしゃい!
福岡県福岡市中央区赤坂1-10-7 スコーレ赤坂102 ☎︎092-781-1388
福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1 アミュプラザ博多 9F ☎︎092-409-6611
福岡県糟屋郡篠栗町金出3280 ☎︎092-948-4940
福岡県福岡市中央区大手門3-1-21
※掲載している店舗情報は記事公開時点のものです。最新の情報は各店舗にお問い合わせください。
茅乃舎だしのご購入はこちら
https://www.kubara.jp/kayanoya/dashi/
減塩 茅乃舎だしのご購入はこちら
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野菜だしのご購入はこちら
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海老だしのご購入はこちら
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茅乃舎 醤油麹のご購入はこちら
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めんたいマヨネーズタイプのご購入はこちら
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「お店のポテトサラダがおうちで再現できる」うれしくて公開が待ち遠しかったです。ご協力いただいた店舗の皆さまありがとうございます!ぜひ、お試しください!
坂口