のっけから恐縮ですが、あなたにぜひ、問いたいことがあります。
きのこのお好きなところは、どこですか?
もちろん、独特の強いうまみや香りがありますね。私たちも、それを生かした「椎茸だし」を商品化し、ご好評を得ています。ただ、それと同時に「あの食感や歯ごたえ」に、惹かれているところも、あるのではないでしょうか。
「あの食感」と書きましたが、それを表現するのは、かんたんなようで意外と難しい。
コリコリ?ですと、もっと固いもの、軟骨などを思い浮かべがちですし、
シャキシャキ?というと、リンゴやレンコンなどのものをイメージします。
私たちはそのテーマに果敢に(大げさですが)取り組み、きのこの食感に注目したメニューを、2000以上ある私たちのレシピストックの中からよりぬきました。
きのこの食感を表すぴったりな表現。あなたもつくり、食べながら、おいしく探してみませんか?
そうそう、今回も開発担当スタッフのコメント付きですよ。
きのこの食感と言えば、エリンギ!という方も多いのではないでしょうか。ヒラタケの仲間で、ヨーロッパから海を渡ってやってきた、洋風のきのこです。
「傘」の部分をいただくことが多いきのこですが、エリンギの真骨頂は太い軸。もちもちっとした強い弾力、そして噛み切ると、こりっと軽快な歯ごたえです。厚めにスライスすると、そう、まるでアワビにも似た、贅沢な食感が得られるのです。
香りがやわらかくクセがないので、だしとバターで風味づけすると、とてもおいしくいただけます。今回は秋の味覚、さつまいもとタッグを組んだメニューをご紹介しますね。
さつま芋とエリンギのだしバター炒め さつま芋とエリンギのだしバター炒め
[材料](2人分)
[つくり方]
編集部の一番人気は、これでした。
昔から馴染みのある身近なきのこの代表選手、椎茸。肉厚で、しっかりとしたうまみも出るので、メインにもなりうる存在感があります。春と秋に多く出回りますが、秋は香りの高さが、とりわけ特徴といえます。
このメニューでは、そんな椎茸の魅力を最大限に生かすべく、傘の部分を切らずに、まるごと使います。上には豚肉と海老のつみれを乗せて、受け皿のような役目も果たします。
そして、蒸すのです。
ご存知のように、あんなにも乾いた、素っ気ない“なり”をしていた椎茸が、水分をふくみ加熱することで、とろとろの表情に様変わりしていきます。だけど溶けてなくなるほどではなく、むっちりとした歯ごたえはそのまま。言わば、“ふわとろっ”ならぬ、“むちとろっ”としたおいしさがたのしめるのです。
豚肉と海老の椎茸蒸し 豚肉と海老の椎茸蒸し
[材料](2人分)
[つくり方]
同じ椎茸を使ったレシピ、でも「あれ」が違います。
きのこの王道、椎茸をありがたく思って褒め称える、礼賛メニューは続きます。今回は、みんな大好きなハンバーグ。椎茸だしで風味づけした肉ダネを、生の椎茸に乗せていただきます。
ポイントは「蒸す」とは違って「焼く」こと。これによって、椎茸の食感もてきめんに変わりました。身が締まって凝縮され、歯ごたえは増し、より“こりっ”に近くなります。じゅわっとしたハンバーグの食感との相性もすこぶるよく、おたがいが、おいしさを高めあっているような印象さえ受けます。
何よりも味わいが、とっても椎茸です。たとえばお弁当に、いつものハンバーグの秋衣替えバージョンとして、ぜひつくってみてください。
椎茸ハンバーグ 椎茸ハンバーグ
[材料](2人分)
[つくり方]
今度は「煮る」と、どうなる?
ここで登場するきのこは、細くやわらかな食感のしめじと、歯切れのよいまいたけ。同じようで少し異なる、2種類のきのこを取り合わせています。
しめじは、ルックスがかわいいですよね。ひとつの房に、何本もの華奢なきのこが、競いあうように生えています。白くすべやかな肌あいも、きれいだなぁと感じ入ります。
さらに、特徴的なのはまいたけのルックス!
なんでしょう、あのびらびらとした、両手を広げたような姿形。「ちょうちょが舞う」ようだから「まいたけ」という名が付いたのかと思いきや、由来は「見つけた人が喜んで舞い踊った」からだそうです(諸説あり)。
そんな個性の違うきのこを、一緒に「煮る」ことで、だんだんまとまりが出てきます。くたくたっとなって、不思議と一体感が出てくるのです。
そう、同じきのこ類であれば、どんなものとも調和できる懐の深さ。これもきのこの特徴かもしれません。
きのこの10分おでん きのこの10分おでん
[材料](2人分)
[つくり方]
最後は、もうひとつのおいしい食感対決!
このメニューは、あなたのお好きなきのこを選びましょう。数種類あると、なおよし。先ほども書いたように、きのこの仲間であれば、煮ることでくたくたっとした食感となり、ハーモニーが醸し出されるはずです。
というのも。ここで大切なのは、合わせる食材との「対比」。卵のふわふわ、そして栗のほくほくと、ちょうどいい間の食感を担ってくれます。
さらに「まとまり」を生み出すのは、やっぱり「だし」。すべての食感を、包み込むように、おいしさの扉を開いてくれるのです。
栗ときのこのたまご焼き 栗ときのこのたまご焼き
[材料](2人分)
[つくり方]
こうしてきのこの食感に心を注いでみると、いろいろな発見がありました。私たちの食への探求は、どうやら終わりがないようです。
なので、ぜひとも、あなたも。
茅乃舎だしのご購入はこちら
https://www.kubara.jp/kayanoya/dashi/
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齊藤